■症例:体調不良 87歳、女性。患者さまはほとんど話さず、見かねた息子さんが、様態を話し出した。この患者さまの体力は、実は何も話せないほどに底を突く気配を見せていた。私は、最も「虚」に用いるべき薬方を出した。服用して一週間で、身体が温まり咳が止まったという。私はむしろ、素早い変化をより穏やかに進むよう配慮した。体力の無い方ほど、早い変化によって体に負担をかけるべきではないからである。その後、患者さまは日に日に良くなられた。 2019年08月10日
■症例:メニエール病 70歳、女性。メニエール病。病院では水をたくさん飲みなさい、と指導され、患者さまは、とにかく水を飲んだ。そして、めまいは逆に悪化した。水を巡らす力の弱り。まずはその力をつけないと、いくら飲んでも巡ることができない状態である。私は、水の滞りを解除する薬を出した。そして同時に、水分摂取の量を減らすよう、説明した。3日後、今までにないほど、多量のお小水がでる。そしてその後、めまい発作の頻度が明らかに減っていった。 2019年08月03日