漢方坂本コラム

新年のご挨拶

漢方が医学として、また東洋医学が文化として、今現在直面している課題、そこからもう目を逸らすことが出来ないステージにきています。漢方によって救える病があり、漢方によって導ける幸せがある。そういう事実がある以上は、この課題解決を諦めるわけにはいきません。直実に一つずつ、解決していかなければなりません。

年末のご挨拶 ~今年一年の総括と伴に~

東洋医学では2000年も前から、天候の乱れによる病の治療が考察されています。しかし私の実感としては、培われてきたその手法をもってしても、現在の気象病に対応することが難しくなってきています。それだけ天候が今までにないレベルで乱れているということ。そして同時に、昔に比べて人間が弱っているということでもあります。

毎年恒例・恐怖の年末

皮膚も、痛みも、消化器も、自律神経も、すべて年末に悪化する人が激増します。その原因の多くは、忙しさに埋没してしまう生活習慣です。食事と睡眠。守ってきた今まで通りの食養生が守れなくなることで、体調は一気に悪化します。また寝不足も大敵です。睡眠が削られると、体の疲労が蓄積するだけでなく自律神経も乱れていきます。

漢方とアート 12 ~直線と曲線~

そもそも人間は自然物です。自然によって生まれ、自然の中で生きる自然の構造物です。曲線的で変化的、有機的で変則的。一方で医学とは合理的・人為的な「直線」をもって、人間という「曲線」を理解し、影響を与えようとするものです。医学は直線をもってどこまで曲線を測れるのか、その勝負をずっと続けているのです。

■症例:過敏性腸症候群(IBS)

心理的要因(ストレス)が強く影響していると考えられる心身症の一つ、過敏性腸症候群(IBS)。そういう機能的な病には、漢方薬がしばしば選択される。特に桂枝加芍薬湯、半夏瀉心湯、大建中湯に関しては、IBSのガイドラインでも有効性が示唆されている。これらは上手に使えば良く効く薬ではあるが、それでも効かない人は、当然いらっしゃる。

【名著紹介】大塚敬節先生著『漢方診療三十年(かんぽうしんりょうさんじゅうねん)』

やはりこの人は名医だなぁと、感じる本があります。著者は昭和の大家・押しも押されぬ名医・大塚敬節先生。数ある代表作の中でも特に血の通った名作、『漢方診療三十年』。私はこの本を、『傷寒論』をとてつもなく読み込んだ漢方家が書いた『傷寒論』だと捉えています。この本の文章、その所々から、傷寒論と同じ美しさを、是非感じてください。

迷いの無くなる使い方

薬を飲まなくても良い体にしていくような治療の提案や、そうするためには何が大切で、どう選択していくべきかを教えてくれる医師や医療機関。自分の病とどう向き合えば良いのか、健康を実現させるために惑わされない芯の部分をちゃんと教えてもらえるなら、きっと自分自身の病の治療や、健康に使うお金の使い方は上手になるはずです。

【漢方処方解説】抑肝散・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさん・よくかんさんかちんぴはんげ)

イライラする。眠れない。そう聞けば、先ずは抑肝散。病院でも良く処方される処方であり、イライラや不眠を中心として、月経前緊張症や更年期障害、自律神経失調症やパニック障害、ときにパーキンソン病や認知症など、かなり広範囲にわたって応用されている漢方薬です。今回は抑肝散の効かせ方について、簡単に解説していきたいと思います。

【注意】寒波到来

いよいよ寒波が来ます。重い低気圧のせいで、自律神経を乱してしまっている方が急増しています。不安と焦り、気持ちがそわそわして落ち着かない、自分でもコントロールできないイライラ、今回はメンタルの不調が、かなり増えておられます。特に月経前や月経中と重なっている方、そしてもともと胃腸の弱い方ではその傾向が強く出ています。

猫は欲望に正直です

久々にお萩(飼い猫)の話です。猫は欲望に正直です。一緒に生活していると良く分かります。欲望に真剣というか。真っ直ぐというか。でも猫は人と違って、欲望丸出しなのにどこか節度も感じます。それと比べると、人の欲望はどことなく下品な気がする。同じ欲望なのにいったい何が違うのだろう。多分、「想像力」なのかなと。