参考症例

■症例:片頭痛

50歳代の女性。この方は病院で「呉茱萸湯(ごしゅゆとう)エキス顆粒剤(粉薬)」を出され、服用していた。 片頭痛は良くならないが慢性頭痛はそれで取れたのだという。詳しくお体の状態をうかがった。それほど迷うことなく回答が出る。適応処方は、間違いなく「呉茱萸湯」である。つまり、すでに病院では回答を導き出していた。しかし片頭痛には効果がなかった。なぜか?その答えは明白。エキス顆粒剤では薬力が不足していたからである。

■症例:気管支喘息

71歳、男性。お話を伺った結果、恐らくこの方は、単純な気管支喘息を患っているわけではない。背景に軽い心臓性喘息(左心不全による肺のうっ血)を伴っている可能性がある、と考えた。定期的に心臓の検査はしていて、特に問題はないという。しかし私は、それでも心臓の不調を否定しきれなかった。その判断の結果は、良い方向に転んでくれた。順調に呼吸が楽になっていった。そして3か月後には、7割がた改善している状態になった。

■症例:帯状疱疹後神経痛

70代、女性。帯状疱疹を発症したのは、忙しい年始を過ぎたころの1月後半。疲れとともに発生した発疹は、1週間ほどで治まってきた。しかし痛みが残ってしまった。誇張せず控えめに語られてはいるが、痛みの程度は強いものと推測できた。この場合、まずしなければいけないのは、虚・実の判定である。それを色々な角度から診ていく。一般の方から見たら荒唐無稽なものに見える情報も、帯状疱疹後神経痛を改善する上で、重要な情報である。

■症例:酒さ様皮膚炎・ほてり

50代女性。酒さ様皮膚炎。強い顔面部のほてりが、ステロイドでも、プロトピックでも、ツムラの漢方薬でも、治る気配をまったく見せない。私は、これ以上皮膚の治療に縛られていても改善しないと断言した。皮膚を含め、からだ全体の症状がそれを示唆していたからである。まず緊張を取る。そして、そのために内蔵を温める。たとえ時間がかかったとしても、それが最も着実に皮膚を改善していく手段だと説明した。

■症例:通年性鼻炎

15歳、男子。会って話を聞き、この男子の鼻炎は、単に鼻だけの問題ではないことが確信できた。間違いなく、食事、である。この子は普段から食欲にムラがあった。そして発熱とともに鼻炎し体調が悪くなる際、必ず食欲が下がり、しかもひどく体がだるくなった。これは胃腸の弱りによる、材料の供給不足である。私は断じてお腹に力をつける薬を出した。飲んで5日で鼻水は止まった。そして14日後には発熱・頭痛・咽痛もおさまった。

■症例:便秘

70代男性。「お腹がぼこぼこと動く感覚がありませんか?」と聞くと、ある、という。「カイロか何かでお腹を温めるとどうですか?」と聞くと、楽だ、という。「食欲はいつからないのですか?」と聞くと、腹の張りが強くなってからだという。この時点で方針が固まる。散寒・温補を必要とする寒性便秘であるが、重要なのはその順序。まず散寒し(冷えを取り)、のち補を施す(体力を補う)。この患者さまはそれ以来、便が快通するようになった。

■症例:PMS(月経前緊張症)

30代女性。私は漢方薬の服用をお勧めした。明らかにPMS症状を持たれていたからだった。月経前の強いイライラと食欲の増加、上半身の浮腫みに不眠、そして何よりも強い便秘傾向。ここまで綺麗にそろっているならば、むしろ分かりやすい。改善しなければいけないのは心下(胃部)の詰まりである。私が出した煎じ薬を飲み始めて1週間後、早くも便通の改善と熟睡感を感じられたようだった。

■症例:多汗症・のぼせ

18歳の男の子。日常的に、とにかく汗が止まらないと困られていた。お話ししている最中でも、ずっと頬に赤みをさしているのが印象的たった。良く聞くと、口が渇くという。主にお小水の出方について詳細なヒアリングを行い、漢方治療を開始した。今日が4回目の来局となる。
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