漢方学習のススメ

予告

先日の勉強会でお会いした方々は、みなさんとても熱心で、そして熱意をもって参加されている方々でした。とても遠くからも来られ...

2020.1.12 東京・代官山

漢方には熱気がある。どの業界でもそうだと思う。表層の部分ではなく、より深くよりマニアックになっていく程に、その世界観は強...

漢方治療の心得 8 〜自分を治せない人〜

これ、漢方家あるあるなのですが、もともと胃腸の弱い先生には、胃腸の弱い患者さまが集まってきます。もともと冷え性の傾向のある先生には、冷え症の患者さまが集まってきます。先生の体質に近しい方が、なぜか患者さまとしてその先生のもとにご来局される。不思議で仕方ありませんが、何故かそういう現実があります。

恩師

私が最初にこの業界に入ったと自覚したのは確か23歳ころ、北里研究所東洋医学総合研究所薬剤部長であられた金成俊先生から『傷寒論(りょうかんろん)』の講義を直々に受けるという貴重な経験を積ませて頂いた。先生から教えて頂いたのは理屈や理論ではなかった。それよりもっと大切なこと、『傷寒論』の美しさや読むことの楽しさだった。

漢方治療の心得 7 〜処方に依りかかる〜

薬方は私たちにとって大切な道具です。ただし私たちの本当の力は「的確な想像力」です。そしてその力により生み出した東洋医学的解釈にあります。正しい解釈を導き、それに基づくならば、なにも患者さまを治すものは薬でなくたっていい。「薬だけで治そうとするのは半人前」先代との臍(ほぞ)を噛む思い出とともに、私が大切にしている言葉です。

漢方治療の心得 6 〜一本の線〜

シンプルに考える、ということ。臨床において実際に効果を発揮するために、非常に大切なことだと感じています。「ここがこうだから、この処方を使えば治るよね」これくらいシンプルに考えた時が一番うまくいきます。五行(ごぎょう)だの五臓(ごぞう)だのと、理屈をこねくり回せば回すほど、見えなくなります。すなわち効かなくなる。

漢方とアート 3 〜普遍性〜

仮に芸術を「表現者あるいは表現物と、鑑賞者が相互に作用し合うことで、精神的・感覚的な変動を得ようとする活動。」と定義するならば、私にとって漢方とは芸術そのものです。一つ一つの漢方処方(表現物)は、それを学び理解するたびに、私たち漢方家に感動を与えます。

漢方治療の心得 5 〜視点〜

八味丸と竜胆瀉肝湯、両者は全く異なる薬です。八味丸には温める作用があります。一方、竜胆瀉肝湯は冷やす薬です。しかし、ある臨床上の視点から見ると、竜胆瀉肝湯があれば八味丸はいらない。新しい見方が出来るようになること、常に視点を変化させること、それこそが臨床家としての上達につながるのだと、私は思います。

漢方とアート 2 〜違う絵〜

西洋医学では診断方針や治療方針が正確に定まっていなければなりません。これがすなわち各疾患の「ガイドライン」です。一方で、東洋医医学の場合。○○湯でも△△湯でも、同じように病が改善していくことがあるのです。つまり解答が違ったとしても、両者ともに正解になり得る。「漢方は科学(サイエンス)というよりも芸術(アート)に近い」これが東洋医学の特徴であることは確かです。

漢方とアート 1 〜科学よりも芸術に近い〜

「漢方は科学(サイエンス)というよりも芸術(アート)に近い」確か大塚敬節(おおつかけいせつ)先生の著書の中の一節だったと思うのですが、この時目にした「漢方はアートだ」という言葉は、今もなお私の漢方に対する考え方の根幹を形作っています。